ANNA: アナ様からのサイン

アルファベットを使った略語はたくさんあるし、別にそれに特にポジティブにもネガティブにも思い入れはない。けれど、この記事での略語には、心惹かれる。

f:id:atsushka:20170902185345j:plainvia Visualhunt / CC BY-ND

英語の略語に敏感な人はもっと重要なことに集中しよう!アナ様を見習え。

 

www.vogue.com

 

=======

VogueのFashionニュースライターになって2日目のことだった。初めて記事を書き終えた。ステラ・マッカートニーのペンダントネックレスについての記事だった。いったん、上司から原稿についての承認をもらうと、その後は原稿をプリントアウトし、3つの場所に届ける。1つ目は校正とファクトチェックの部署、もう1つは制作部、そして最後の1つがもっとも大切で、アナ・ウインターのオフィス宛てだ。

最後の届け場所は、慎重に午後のコーヒータイムを探りながら届けることになる。

カプチーノをすすり、ハラハラしながら待つこと数時間。原稿がわたしの手もとに戻ってきた。そして、そこには魔法のようなことが書かれていた。

 

"AWOK"

 

これはただの4文字なのではない。少なくともわたしが、入社して1週間でクビにならないことを示してくれるものだった。7年たった今でも、わたしは今でもその時の原稿を持っている。日に焼けて、角が折れてしまっているが、わたしのデスクに目出度くピン止めされている。

わたしの最初のAWOKの体験はハッピーなものだったが、この黄金の4文字をいつもかくとくしていたわけではない。みな、アナが毎号すべてのページを印刷して細心の注意をはらいながら細かくチェックしていることを耳に入れると驚きを示す。そしていくつものポストイットを貼られて原稿の押し戻しがされることになる。

"もっと努力して"

"なし"

"退屈"

しばしば、この手書き指示は物議をかもす。もっとカラフルに、は写真なのか、その周りのテキストに対してなのか?などなど。ポストイットがなければ、"わたしを見て!"というあの病よりも、多くの混乱やおそれを引き起こすことはない。

VogueがAWOKのステッカーリリースする。ステッカーを送る相手についてよく考えてみてほしい。この人はその賞賛にふさわしいのか?際立った、素晴らしい、賞賛にあたいする、などなど。よくわからないようであれば、こう考えみてほしい。

アナなら認めるだろうか?

=======

 この記事読むと、Vogueエディターはけっこう文章うまいと思う。読ませるというか、ポイントを押さえて書くべきことを書いている。なんて偉そうなことを言ってみるけど、書くことを仕事にして"AWOK"をもらえたら、それはうれしいだろうな。

一人でなく会社で仕事する醍醐味ってそこだと思う。もちろん、しがらみも同時についてくるのだけれど。さて、アナ・ウインターならどうしますか?