RAY DALIO: レイ・ダリオSPY売った

最近、あるていどまとまった資金を投資にまわしていて、そうなると結局ここに面白みを感じてしまう。ということで、レイ・ダリオのポートフォリオを調べていた。

Ray Dalio
Photo credit: Web Summit on Visualhunt

2021年の6月30日の段階でブリッジウォーター・アソシエイツ(レイ・ダリオが創設したヘッジファンド)は、大量に保有していたSPYを売りさばいた。SPYはSTATE STREETが運用するETF(海外ETFとは、海外の取引所に上場している投資信託なので、株のような感じ)で、主に米国の大型株を保有して運用している。S&P500種指数(同指数)の価格・利回りのパフォーマンスに連動するので、USのTOP企業の業績の恩恵をうけることができる。アップルやマイクロソフト株を組み込んでいるので、この20年は絶好調だったのだ。

ところがここを見ると、SPY保有分の37%も売ってしまっている。

dataromas.com

どうも、自分の理解ではこんなことらしい。あくまで、自分の理解なので全部まに受けない方がいいですよ。

  1. SPYに組み込まれている会社の業績と株価は実体がかけ離れていてバブル状態なのでリスクを含むこと
  2. FED(米国の中央銀行制度)がこの11月からテーパリングを開始したので資金が債券にながれて株価が下がる見込みがあること
  3. アメリカの賃金が上がり物価が上昇するので小売り企業の利益が上がるため、そちらの株価上昇率の方が効率が良い

ということで、アメリカの株価絶好調の企業を集めたSPYの成長率よりも、さらに良い成長を見込むことのできる銘柄に資金を移すのだろう。ここまでくると大量の資金を保有してそれを絶対に目減りさせないで、市場の成長率よりも高い成長を狙い投資家に戻すという商売がある限り、この数字動きは続いてゆくのではないかと思ってしまう。

では、レイ・ダリオは何に資金を移動させたのか?まあ、実際には彼が1人ですべてを行っているわけではないでしょうが、何らかの判断は下しているはずです。

  1. 小売り・消費財企業の個別株
  2. エマージングマーケット(経済成長が著しい新興国発展途上国・地域のこと)のETF

小売り・消費財企業の個別株ということで、ウォールマートやP&Gなんかですね。商品単価も上がるだろうから、たしかに売上は上がるでしょう。人件費が高騰しているので、商品単価も上げざるを得ないですしね。

エマージングマーケットということだと、やはり中国の成長は見込んでいるようで、ここはきちんと押さえにいっている。今はアメリカ情勢だけみていれば世界が分かるわけではなくなってきて、世界のあらゆる地域で同時多発的に発生する動きをとらえないと、今起こっていることは見えてこない気がするんだよなぁ。

このアメリカ以外の情報をキャッチするのってなんかむずかしいですよね。地道にやっていこうと思います。