リアム・ギャラガー ジョン・レノンをほめたたえる

常に個性は違うもの同士が惹かれ合い、お互いに化学反応を起こしたときに一人では成しえないような事が起こる。そういう恋愛が出来れば幸せ。

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Photo credit: freschwill via Visual hunt / CC BY-SA

さて、最近ではすっかりやることがなくなってしまったリアム・ギャラガー。自分自身の存在と声を最大限に生かす曲を書くことのできる、地球上で唯一の人物、兄のノエル・ギャラガーを失い、暇を持て余してます。アレッサンドロ・デルピエロに愛するフットボールチーム、マンチェスター・シティに移籍するよう催促したり、レアル・マドリードマンチェスター・シティの試合を観に行ったサンティアゴ・ベルナベウでは競技場を追い出されたとか。

それでも9.11にはニューヨーク・シティに対して哀悼の意を表したツイートをしたりしてます。表現したいんだよね、リアムは。そりゃあ、兄貴の名曲を歌う快感には勝るものはないよなぁ。

くしくも、ポール・マッカートニーがウイングスでワールドツアーを行っている間に、せっせとパンでも焼いてマリファナを吸いながら子育てをしていたジョン・レノンみたいなリアム。

ノエルはツアーを続けているし「もうオアシスのリユニオンはしない」なんて言っているし、ちょっとレノン&マッカートニーにの関係性にかぶらせてしまうのは、オーバーかな?

そして、これまで「史上最高のフロントマン」の名を轟かせてきたリアムが、遂にその座を明け渡すときがやってきました。と言っても「NME's Ultimate Musical Icon of the last 60 years」(NMEによるこの60年で究極の音楽アイコン)でのことです、フロントマンじゃないから、ロック・ミュージックが果たしてきた役割の大きさも含めた様々な要素をを詰め込んでのことでしょう。

そしてリアムを打ち負かしたのは、やっぱりジョン・レノンでした。

The Beatles のフロントマンの一人が最高票を獲得、今年(2012年)の3月より60名のノミネート者から始まり、デヴィッド・ボウイエイミー・ワインハウスアークティック・モンキーズのアレックス・ターナーモリッシーリアム・ギャラガーデーモン・アルバーンらを打ち負かし、王座に輝いた。

かつてのオアシスのフロントマン、リアム・ギャラガーは二番目の票数だった。デヴィッド・ボウイは第3位、アレックス・ターナーは第4位、ニルヴァーナカート・コバーンは5位、エイミー・ワインハウスが6位で、ジミ・ヘンドリックスは7位となった。

モリッシーは8位にランクインし、ノエル・ギャラガーが9位でイアン・カーティスが10位だった。

160,000票をこえる投票を得たこの投票は、6カ月以上にも及び、NMEの60周年を記念するものとして行われた。(詳細はNMEを読めば分かるよ、デジタルでも手に入るからね!!って書いてあります)

トップ10のリストは以下の通り。UKって感じですね。カート・コバーンはもっと良いせん行ってると個人的には思うけれど。少なくとも、アレックス・ターナーよりはね。。。


これを受けてリアムはジョン・レノンをほめたたえる言葉を述べています。

ジョン・レノンはおれにとって全てなんだよ。マッカートニーより良いソングライターだとか言うつもりはない、やつらは二人とも違う、けれど偉大だ。でもおれはレノンの曲の方が好きだね。ちょっとだけ美しくて、ちょっとだけ狂ってる。マッカートニーはノエルみたいだ、おりこうさん過ぎる。レノンはひねくれてて、おれはそういう方が好きだよ。彼の声なんだ、おれが真に愛しているのは。話している声が好きなんだよ!そりゃもう大好きなのさ。ただ、彼が歌うときこそ、まさに「声」ってやつなんだよな。 政治的声明?バカ言うなよ、政治なんか気にかけるかよ。でもな、レノンの歌っている声、曲、言葉そういうもの全てが、おれにとってはかけがえのないものなんだ。

ソングライターとして誰もレノンの域に達したやつはいないと思うね。そうしようとしたやつがいるのかすら知らねえけど。リー・メイヴァーズ(ザ・ラーズのソングライター)は惜しいところまで行きかけた、けれどやつは別の道へと行ってしまったのさ。ノエル(原文ではOur kid)も良いよ、でもやつにはレノンが持っいてたような狂気みたいなのが欠けてるんだよ。ノエルは自分に身の丈に相応しい曲を書くような普通のやつさ、リー・メイヴァーズは狂ってたよ。

でも、レノンはそういう狂気の全てを持ってたし、それ以上のものを持っていたんだ。でもってどこにでも狂気を持ったまま行ったのさ。やつにとっては当たり前のことなんだ、おれはレノンに飽き飽きすることなんかない。もしレノンに飽き飽きするってんなら、それは自分に飽きてるってことだろ?そんでもって、俺は自分に飽きはしてないからな」

リアムとかジョン・レノンってもう存在してるだけで物凄いエネルギーがあって、まさにドラゴン・タトゥーの女じゃないけれど、自分の中に龍やライオンや猛獣を飼っているようなもんなんだろうな。彼らをアホと呼ぶ人たちもいるし、実際に行動をみたらアホだし、絶対に普通には生きてはいけないのが一目で分かる。でも、正気のままの才能を伸ばしたポール・マッカートニーノエル・ギャラガーの力があると、彼らの中の猛獣たちは、素晴らしい才能となって花開いたんだと思う。

ちなみに、デヴィッド・ボウイジョン・レノンに会って「今後、あれ以上個性的な人物は現れないだろう」と言ってた。見た目じゃ デヴィッド・ボウイ の方が十分に個性的だけど。

ノエルの方がリアムより長生きするよね、絶対に。