Oasisの映画「Supersonic」が公開されて、リアムがインタビューにこたえている。映画を観るとよく分かるけれど、ノエルが理屈っぽくOasisのことを語り、それにはとてもうなずけるのだけれど、リアムがスパーンと直感で語るOasisの方が本質を突いていたりする。
だから、あえてリアムのインタビューを読んでみている。直感的なエネルギーの使い方こそが一番伝わりづらいし商売にもなりにくいのせ書籍化もされない。だから出来るのはリアム・ギャラガーのインタビューを読むくらいだ。
Liam Gallagher Interview: Remembering “Dribs and Drabs" of Oasis’ Supersonic Years
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Dork Shelf:いつも聞かされていると思いますが、わたしはOasisが本当に本当に大好きなんです。トニー・マッキャロルの本ですら読んだほどですよ、耳にしたことないですよね。
Liam Gallagher: よかったか?
DS:まあ、よかったですよ。このドキュメンタリーのほうが素晴らしいですけどね。Oasisのストーリーをまるっと伝えています。実際にどれくらい覚えているものなのでしょうか?
LG:断片的にだよ。おれはキース・リチャーズじゃないしな。全部なんてのはむりだよ。少しずつ覚えているんだ、分かるだろ?
DS: 特におどろいたものはありますか?
LG: この映画をつくることが耳に入ってさ、まだ見ぬステージ裏の映像ってのがみつかるなら、それはラッキーなこったなと思ったよ。全部見られているもんだと思ってたからね。あの当時ってのは60年代じゃなかったけど、カメラがあるたびにこんな感じだったな「どけてくれよ、いったい何やってんだお前」。どこかの女がおれたちを嗅ぎまわって、写真やビデオをとっているなんて、おどろきだよな。
DS: 誰が許可をしたのでしょう?
LG:Tim Abbot(クリエイションレコードのマネージングディレクター)だろ。あいつが一番そういうことをやりそうだ。クソ野郎だからね。
DS: Mat、このドキュメンタリーを制作する前、Oasisとの関係はどのようなものでしたか?そもそもファンでした?
Mat Whitecross: もちろん!Oasisはぼくらのバンドで一緒に成長したんだよ。部屋の壁にポスターを貼っていたし、アルバムは全部持っていた。ギグにも行ったよ。でも最初にOasisを観たのは3rdアルバムをリリースしたときだった。
ぼくはネブワースとか、初期のギグをまるっと見逃している。だから、この映画は昔にタイムとラベルして、あのときに起こったことを体験するようなことだったよ。
DS: たとえ初期を見逃したとしても、Oasisのファンというのは、それぞれのOasisストーリーを持っているものだと思うんだ。お披露目できる君のOasisストーリーはある?
MW: あれは3回目のギグだったよ。バンドと観衆に強いエネルギーのつながりを感じた。もう信じられないくらいのものだった。バンドがあらわれて、もし彼らが途中で演奏をやめてしまったとしても、みんな歌い続けただろうね。そういうのをぼくをみたことも感じたこともなかった。
バンドがごたごたに巻き込まれてからも、たくさんのギグに行ったよ。いくつかの大きなギグだったけれど、みんな喧嘩したがっているようなときもあった。まったく無駄なことだよね、ぼくはピリピリしたものだよ。
LG: おれのせいだろ(笑)
DS: わたしはトロントで最後となったギグを観たんですよ。ノエルがステージ上で襲われたときのギグです。
LG: ああ、ノエルはいまだにあのことを根にもっているよ。
DS: リアム、あなたが考えるOasisについての最大の神話か誤りはありますか?
LG: さあ、なにだとろうな。ノエルは才能があって、リアムにはないってやつかな。ちがうだろ。
DS: この時代のことは感傷的になりますか?記念のものはありますか?
LG: Oasisのもの?ないよ。
LG:そりゃあ、たくさんあるね。ビートルズのものはあるし、ジミ・ヘンドリックス、ボブ・マーリーのだってあるぜ。写真とかそういうのだろ。
MW: いつだったかノエルが言っていたよね、これは定かではないけれど、でも彼はジョン・レノンのビーズをリアムにプレゼントしたと。
LG: ああ、今でも持ってるよ。
MW: ノエルいわく、リアムがそれを欲しがって騒いだので、あげるハメになったとか。
LG: レノンがマリハシに会ったときにつけていたビーズだったんだよな。プラチナアルバムみたく、たいそうなガラスケースに入っていたんだよ。何でこんなとこにあるんだよ、と思っておれが身に着けることにしたんんだよ。
DS: 他のバンドということで言えば、ビートルズや同時代のブラーについての言及がありませんでした。Mat、こうなった理由を教えてくれませんか?
MW: ビートルズについてもつくった。ストーンローゼスについてもつくった。ブラーとのあのことすべてについてもね。でも実際には映画の中に収める時間がなかったんだ。
「オアシスとブラー」についてはバンドに起こったことは十分に周知されていたんだよ。イギリス国民のみんながあの出来事について良く知っているんだ。あの出来事の描写はオアシスの振り返りに影響しないよ。ビートルズについてもそう。ビートルズを愛しているのは分かっている。だからオアシスの曲を引っ張り出して「ビートルズっぽい」だとか「Whateverのこのインスト部分を」みたいなこととは分けたかった。いつも混乱するからね。
LG: おれたちは、まちがいなく自分たちの音をもっていたよ、クラシックなものだったとは思うけどな。いいビートルズにもクソなビートルズになるのも簡単だろ?おれたち良く話していたんだよ。初期はパンクもまじっていたと思うよ。
DS:たしかに、少しセックス・ピストルズのエッセンスもありますね。
LG: そう、おれたちはピストルズをいくぶんか取り入れたいたよ。
DS: ネブワースが終りの始まりとして描かれています。ボーンヘッドいわく、ネブワース以降にオアシスが崩壊していったはずだと。そのような感覚はありますか?
LG: 振り返ってみると、ネブワースは頂点だったし、すばらしく輝いていたよ。おれが個人的に言えばさ、あのときネブワースをやるってのは正しいことだったんだ、でおいおい次は何だ?って感じだったよ。
周りにいたやつらも、バンドメンバーも「これだ!」というようなクソばっかりだったんだ。おれたちはネブワースをやった、来年には月にだっていける、何でも出来るって感じだったよ。「あの日に解散しておくべきだった」なんでばかなこと言うやつはいなくなれよ。マジでさ。
おれはこうだった、今日はネブワース、明日は月だろと思っていたね。まあ月ではできなかったわけだし、正しかったよ、実際にはゆるやかに下り坂になったね。まあ、よくやったよ。
DS:毎晩、歌うことが楽しみだった曲はありましたか?
LG: 「ロックンロールスター」はパーティーのはじまりだし、「リブ・フォーエヴァー」はいつだってうつくしいもんだよ。「シャンペン・スーパーノーヴァ」だってそうだ。おれの中ではぜんぶ素晴らしいもんだね。
「ワンダーウォール」はちょっとばかし有名になりすぎて、少しだけ下がるもんだよね、分かるだろ?演奏しちまえば最高なんだよ、全部好きだよ。いつだって全力でやるからな。
DS: お母さんがこの映画を観たリアクションはどうでしたか?
LG: まだ観ていないと思うな。来週マンチェスターに行って、一緒に観るんだ。DVDプレイヤーを買っていかないとな、持っていないってなもんでさ。