アナ・ウインター 小話 その3 アナ様との食事代

何かのゴシップ記事で「アナ・ウインター(Anna Wintour)と食事するには3万ドルかかる」というのがあった。高いのかな?安いのかな?興味あるな?ってところですけど。要はマンハッタンにあるアナ・ウインターの自宅で行われたオバマへの政治献金のファンドレイジングディナーだったらしく、参加費が3万ドルかかる、という意味だったみたい。

やっぱり女王様は、食事代もお高いのねって。

この場合は、オバマというよりは、ミシェル・オバマ自体を失いたくないのだろう。何と言っても、ワシントンが初めて Vogue に目を向けてくれたのだから。まあ、ヒラリー・クリントンもちら見はしてくれたけどね。

アナ・ウインターのお金の使い方というのは、浪費でもなく目的のために使っているので、その姿勢は自分を大切にするのに役に立つ。もちろん彼女の家はお金持ちだったので、金銭的に困った事態に陥ったことはないのだろうけど、お金で全てを解決するのではなく、アナ・ウインターからすれば、お金ですら道具に過ぎないと感じさせるところが、さすが、アナ様。

お金持ちだからアナ・ウインターなんじゃなくて、アナ・ウインターだから、アナ・ウインター。自分はお金じゃ買えいないもんね!!

もちろん、仕事をするのはお金を稼ぐことが目的だけれど、もっと重要な目的はそれを継続することである。アナ・ウインターの場合にはVOGUEの編集長になるのが目的だったし、VOGUEの編集長の座についてからは、常に新しい価値観を世に送り出して「アナのVOGUE」が認められていくことが目的だった(もちろん、音楽やアート程に前衛的だったり、新しいかどうかは疑問だけど)。何せ、今、ファッション雑誌の表紙でモデルの身体の3/4が露出されるのはアナのおかげなのだから。それまでは顔のアップしかあり得ないのが常識だったという意味ですよ。

金になるからやるとか、そういうのではなくて、金にする、重要なものにする、してしまう、認めさせてしまう、それしか考えていない。「マーケティングや市場調査なんか知らん」みたいな発言してたけど、そりゃそうだ。人々に合わせるのが目的じゃなくて、人々に追従させるのがアナ・ウインターの目的なんだから。もちろん、一緒に働く人間、つまりは普通に会社で働ければ良いんですよ~って人にはキツイだろうけどさ。いや、かなりキツイだろう。だって普通に会社で働ければ良いんです、って人生だって素敵だもの。どちらもありですよね。ただ、相性は良くないよね。

なので、こういう理解に苦しむ状況になったとき人はどうするのか?

そうゴシップにしちゃえば良いんだってことです。そんな訳で世の中にはゴシップサイトが出回り、それを逆手にとってアナはセレブカルチャーを強烈に推し進めるという。つまりは、持ちつ持たれつってことで。

そんな訳で今日もせっせと、アナ・ウインターのゴシップ記事を読んだりしている内に1日が終わってゆくのです。