アナ・ウインター 小話 その8 アナ様、イギリス大使になるの?

Windows 時代があり、Google 時代があり、Facebook時代がやってきた。大型計算機時代があり、PC時代があり、しばらくして iPad 時代がやってきた。カセットテープ時代があり、CD時代があり、MD時代があり、しばらくしてipod時代がやってきた。黒電話時代があり、ポケットベル時代があり、携帯電話時代があり、しばらくしてiphone 時代がやってきた。

そしてこの間、アナ・ウインター時代は20年以上経った今でも終わりを見せる気配がない。

何て書くと大げさだけど、最近イギリスの Guardian がアナ・ウインターの「次」のキャリアについて報道していただけです。アメリカ版 Vogue 編集長の「次」のキャリアなんて考える必要があるのか?と思うけれど、アナ・ウインターなら常に新しい道があるみたいです。それはアナ様が在米イギリス大使になるのでは?という噂が「勝手に」浮上してAlertを鳴らしていたのです。

というのも、最近のアナ・ウインターはゴールデングローブ賞女優こと、エミー賞女優こと、キャリー・ブラッドショーこと、サラ・ジェシカパーカーとオバマへのファンドレイジングのパーティを繰り広げているからです。日本とアメリカだと政治的な立場というのは違うものだろうし、分からないので、政治のこととか、コンデナストとしての立場などはどうなの?とかはさて置き、とにかくオバマさんの為に金を集めまくっています。

アメリカ駐在のイギリス大使というのは「大統領のお友達」がその役割を担うそうで、今せっせとオバマの為に笑顔を振りまいているアナの、アメリカ版 Vogue 編集長の次の Step として大使になるのでは?と、こともあろうにアナの実の弟のいる Guardian が報じたのです。ネタがなかったんだろう。

今のアメリカ駐在のイギリス大使はシティグループのヴァイスプレジデントを引退した74歳の Louis Susman という方で、2008年の大統領選の際には「バキュームクリーナー」の異名をもって、金をかき集めたそうです。なので、今62歳で、そろそろ Vogue の編集長としては、お歳なのでは?のアナが大使になるのでは?という、噂が浮上したようです。

何だかんだで、やっぱりゴシップみたいな記事にされてしまうアナ様でした。。。デビット・キャメロンのUSでのディナーパーティに出席したり、今のパートナーの Shelby Bryan はクリントンのファンドレイザーだったので、色々噂される要素は満載なのでしょう。

とは言え、メイ・フラワー号無き時代に、(恐らく)コンコルドに乗ってロンドンを旅立ち、ニューヨークの地を踏んだアナ・ウインターにとってはイギリス大使というものにどれ程の価値を持つのか分かりません。加えて「他に比類するべくものなき雑誌」であるアメリカ版 Vogue」の編集長以上にアナ・ウインターが自分の居場所だと思えるポストがあるとも想像出来ない。アナは、British Vogue の編集長なんてさっさと辞めちゃったんだからさ。

西洋の世界のことはこちらから見ると全部は分からないけれど、大西洋を隔てた大陸はある意味で別の世界なのかもしれないし、海を渡った先(新大陸)で昇りつめた人がどういう心境になるのかは想像もしようがない。 

ただ、めまぐるしい時代の変化の中で「ファッション」「雑誌」という昔ながらのものに、常に新しい息吹を吹き込み、幾度となく蘇らせてきた人こそがアナ・ウインター。16歳で高校をドロップアウトして、様々な手段と力を備えて生き抜いてきた人こそが、アナ・ウインター。

こういう人というのは、自分で自分の時代を新たにつくっていくのかな、とも思うのでまだまだアナ・ウインター時代は終わらないで欲しい。願わくば、新しい人がアナ様を引きずり下ろして、一大ゴシップを撒き散らす方が面白いです。

アナ様がファンドレイジングのパーティを行う目的は、単にミシェル・オバママーク・ジェイコブスの服を着させたいだけかもしれないし、ファースト・レディの見た目と服装が自分の好みに合っていて欲しいだけかもしれない。だって、アナ様いつまで経っても女の子なんだもの!!