MUSIC: リアム・ギャラガーと結婚するということ

リアム・ギャラガーと結婚するということについて時を経て、最初の妻であるパッツィ・ケンジットが語っています。

まだ若くOasisが上昇曲線を描くしかなかった頃のリアムは、その存在がとんでもなかった。きっと今の時代だったら、とんでもないことになっていただろう。ジャスティン・ビーバーがドラッグなんかで手間取っているのを横目に、どんなに悪態をつこうがドラッグをやろうが、女関係にだらしなかろうが、リアム・ギャラガーだし。。。でスルーされるだろう。

Liam gallagherPhoto credit: freschwill via Visual hunt / CC BY-SA



リアムは漫画のキャラクターのようだった。現実的な生々しさを軽く飛び越えるくらいに個性があった。それでいながらロックスターとしての存在感は有り余るほどにあって、すさまじかった。ビートルズOasisが似ている一番の点はそこだ。

アメリカのTVドラマでセレブがコカインをやり、浮気と不倫を繰り返すことをスクリーンの中で観ると観ることができる。つまりはそういうフィクションとしての装置を起動させることのできる稀有な存在だった。

今でもノエル・ギャラガーのインタビューでそれを感じることができる。ノエルは他のアーティストをぼろくそに言うが、すべての言葉を鍵かっこ「」に包むようにして表現する。意図的にやっているだろうけど、すごい。結構ひどいことを言うけれど、雄弁な語り口なので読み物一つにしてしまうことでスルーされる。

前置きが長くなってしまったけど、とはいえ、現実的にリアムと居ると色々考えてしまうそうです。

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パッツィ・ケンジットにとって、ロックスターであるリアム・ギャラがーとの結婚は彼女が10代のころから夢見てきたものだった。どんな時も一緒に過ごし、一晩中気持ちとたがいの秘密を分かちあい、ペアルックにさえなり、パッツィはリアムと過ごした時間が忘れがたいものであることをみとめた。

 

しかし最高の時を過ごすとともに、リアムの浮気のうわさがコンスタントにつきまとった。

 

パッツィは自分たちの関係への周囲の目を気にしすぎたと認めている。そしてリアムを捨てたことを深く後悔している。

 

事実、彼女はリアムとの5年のおよぶジェットコースターのような結婚生活において、最大のキャリアチャンスを拒否した。アメリカのコメディ

 

ドラマ「Friends」でロスの恋人役であるエミリーの役を断ったのだ。

 

「わたしたちはあらゆる面でうまくいっていたの。彼は思いやりがあって、愛情があった」と4度の結婚歴をもつパッツィは言う。

 

「わたしたちが一緒にいるときには火花が散って、ケミストリーがあったのよ。それは最後までつづいたの」

 

しかし、彼女は眼を見開いてリアムの浮気についての全てを知った。

 

「彼が家を出て、そのまま何週間も帰らないこともあった。まるで結婚なんかしていないみたいだったわ。わたしは彼に降りかかる誘惑について全て知っていたし、それは避けられないものだったの。でもわたしたちの間では大きな問題となっていったの」

彼女は無節操なリアムをどうにかするために、もうしわけなさそうにする仮面をかぶって演じていたとも言う。

 

しかし、公にもなっているいざこざにもかかわらず、彼女はいまだにリアムには深い愛を感じているという。

 

「リアムがツアーに出ていないとき、わたしたちの関係は楽しかった。彼はいつだってわたしに傍に居て欲しがったもの。スーパーマーケットにミルクを買いにいくときでさえね」

 

「色々な意味で完璧な関係だったの、わたしが16歳のときに夢見たような関係だった。最初のデートでは一晩中起きていて、お互いの秘密まで、一晩中話していたの。ペアルックにすらなったのよ、GUCCIのダッフルコートを着て、デザートブーツを履いて、まるでティーンエイジャーみたいだったわ」

 

パッツィはそのときすでに2度の結婚歴があり、友人はリアムとの関係に忠告をした。

 

『ねえ、気づきなさいよ。彼はとても魅力的でロックの歴史上で最大のバンドになろうとしているバンドにいるのよ。たくさんの誘惑があるだろうし、それをむげにすることはできない!』

 

忠告にもかかわらず、二人は1995年から付き合うようになり、2年後には結婚した。しかしパッツィはリアムの浮気のことは知っていたと言う。

 

「わたしは彼の女性関係のうわさは聞いていたし、わたしのいないところで何が起こっているのかちゃんと知っていたわ。リアムはとても若かったし、彼のまわりにある誘惑については見知っていたわ。わたしはそのことについてやきもきするほどではなかったけれど、リアムにとっては全てが新しかったの」

 

そして、リアムがしばしばツアーに出る一方で、パッツィと息子のジェームスにとっての最良の思い出はリアムのギグに参加することだった。

 

彼女はリアムとゴルフバギーを拝借したときのことを語る。あのネブワースでの出来事だ。

 

「午前3時のことだったの。みんな家に帰ってしまい、完璧な静けさがあった。リアムがわたしに言ったの『君にはいつもそばに居て欲しい。君にはそこらのセックスムービーのように服を脱ぎ払ってほしくない。君と息子のことを大切にしたいんだ』と。あれはわたしの人生の中でも一番幸せな夜だったわ」

 

また、彼女はクール・ブリタニカのイメージとしての当時の真実についても言及する。
 
カップルとして、リアムとわたしは本当にとってもふつうだった。ある夜、まだ一緒に暮らすようになって日が浅かったわね、近くのブランコのある公園に行って、ブランコに座って話をしたの。他には、アビーロードスタジオの縁石に座って、ビートルズの話をしたわ。朝の3時までね」
 
にもかかわらず、彼女は夫のロックスターとしてのライフスタイルは自分を不安な気持ちにさせたと認めている。

 

「彼が居なくなると、わたしは混乱してしまうの。どこで誰と何をしているんだろうって。リアムが髭をはやしていたことがあって、わたしはそれを気にいっていたの。だって、女の子たちに魅力的に映らないかと思って!だから彼にはこう言ったの『そのまま髭をはやしておきなさいよ、ほんとかっこいいわよ』って。でも何の意味もなかった。彼は髭があろうがなかろうが、魅力的だったもの」

 

この休まることのない心配が彼女をキャリア最大のチャンスを逃す原因となる。「Friends」でのロスのガールフレンドであるエミリー役は彼女にとって最大の成功をもらたすはずだったのだ。

 

「『Friends』は絶対に逃してはいけないオファーだったのよ」と彼女は認める。「でも、わたしはコミットできなかった。リアムとの関係を続けていいたいのなら家にいる必要があることを分かっていたのよ。すでにリアムのツアースケジュールとの長い戦いがあったし、わたしは彼を苦おしいほど愛していて、仕事よりも結婚を選んだの」

 

彼女は3カ月もの間、Friendsのオファーを受けたが、最後にはヘレン・バックスエンデールがオファーを受けることになった。

 

かわいそうなパッツィのキャリアへの賭けはうまくはいかなかった。そしてリアムとの関係性は崩壊し続けていった。1999年に息子レノンが誕生したが、関係性を修復するには至らなかった。



さらにわるいことには、パツッイは常に人々のネガティブな話題に敏感に感じることになっていた。「わたしは他の人たちがどう思うか気にかかるようになってしまったの」と彼女は言う。

 

彼女はミラノでのヴェルサーチのファッションショーに出席したときのことを語る。リアムがキャットウォークで跳びはねたのだ。

 

「わたしは笑い飛ばせばよかったの。でも、わたしは混乱してしまった。リアムはナイーブになって座っているわたしを置いていってしまったの」

 

加えて、彼女はリアムがロックのレジェンドであるミック・ジャガーに会ったときに「間抜けな時代遅れ」と言ったときのことを恥ずかしく思ったという。

 

「ミックはそのことについてユーモアで返してくれたの、でもわたしは自分を押し殺していて、仮面を被ったモードになっていたの」

 

すれ違いと和解があった1998年の後、2000年にふたたび危機がやってきた。このときには別れはよいもののように思われた。
 
しかしパッツィは考えをかえようとしたことがあると言う。

 

「リアムの元を去った後ですぐに後悔したわ。彼はしばらくしたら他の女性にいくだろうと思ったの。わたしはリアムをまだ愛していたし、心は散り散りになって壊れてしまいそうだった」

 

Arena magazineでトップレスになってまで、リアムの気を引きもどそうとしたことがあった。

 

「わたしはあのとき自分が何者か分からなくなっていて、あの写真は嫌いよ。豊胸手術をしたし、もう取り除いてしまったの。結婚生活の最後の18カ月間わたしがやってきたことは、ただリアムの興味を取り戻すことだけだった」

 

彼女の思いにもかかわらず、パッツィはニコール・アップルトンと友達になる。彼女のあとにリアムが付き合い始めた相手だ。彼女が言うには、レノンとジェームスにとっては「悲劇の継母」だ。

 

振り返ってみるとパッツィのリアムとの思い出は甘く心温まるものだ。

 

「わたしの中にリアムがわたしと一緒に居たいと信じられない部分があったの。だって彼はとても若くて、世界は彼の手にあったんだもの。わることがなかったわけじゃない。でも、わたしは今でもテクニカラーのように鮮やかに覚えている。リアムとの思いでは、わたしを笑わせてくれるし、涙を流させる。でも、他の人にも同じようなものなのよね」

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まあ、リアムはノエルの注意を惹くことばかり考えていたろうからね。ねえ、あなたはノエルのために頑張ってるわねぇ、と一言声をかけてあげればよかったのに。

恋は盲目ですね。彼女にはシンパシーしか感じない(笑) 笑えないけど!